シカゴ2日目 ミシガン湖の水の色

シカゴに行くのはいいけれど、美術館のほかにはどんな名所があるのか分からないのよね〜。ガイドブックを舐めるように読み、旧帝国ホテルの設計者であるFrank Lloyd Wrightの邸宅を見て回るのもいいな!と思いつき、1週間ぐらい前にスタジオ見学ツアーを予約、本日はダウンタウンから電車で30分ぐらいのところにあるOak Parkというところへ行ってまいりました。
当時の中流階級から注文を受け、Oak Parkにはライト設計の邸宅が10軒以上あります。早くに到着した私は映画に出てくるような芝生が美しい庭を持つ個性的で立派な家が立ち並ぶ街をオリエンテーリングのように回るのでした。しかし、現在も入居者がいる住宅もあるので、中には入れません。唯一、ライトが住んでいた家とスタジオはツアーに申し込めば内部を見学できます。狭い廊下を通って広い部屋へ出るというのが、解放感をもたらす効果があるのだとか。ライトの邸宅の特徴は窓の装飾と、まっすぐに伸びた細く長い木材を多用しているところかな、と。それがなんとなく竹林を思い出させ、和風の美を感じるのです。私が引退して時間を持て余す身分になったら、家のインテリアに凝ってみたいと思います。



なお、Oak Parkはヘミングウェイの故郷でもあります。生誕の地、少年時代を過ごした家や博物館がありますが、日曜日はなぜか13:00からの開館であるため、待たずに戻ることにいたしました。次の目的地は国際外科医学博物館です。湖からの強い風が吹きつける場所に位置しており、こんな強い風が吹くミシガン湖の水はさぞかし暗く厳しい色をしているのだろう、と想像していたら、なんと湖面は南国調のエメラルドグリーン。緑色が目に優しい光景を作りだしているのでした。

博物館の展示の最初のほうは腎結石やら胆石の実物にワクワクして、

この調子で知られざる人体のえぐい展示プリーズ!と思ったのですが、その他は無機質な外科手術用のはさみや器具、装置類が多数であり、個人的にはそんなに面白くないなという感想。台湾や日本の記念室もあるのですが、華岡青洲以外に知る医師はなく、なじみがありませんでした。先日、細胞シートの移植のためのマテリアル開発をしている技術士の方とお話ししたのですが、手術の成功率を上げるのに貢献したのが工学研究者により開発された手術道具なので、本来なら興味ないわ〜と言ってはいけない訳で「医工連携」は重要なのでしょう。そういや某研究所の所長人事、O氏問題の渦中にある、あのお方を所長にするとはつくづく人材不足。人格者という点では絶対S先生を選ぶべきなのに。しかしながら、「医工連携」を標榜するのであれば、医者のS先生よりもY氏がまず所長になるべきなのでしょうと暗に諭され。ますます某所へ行きにくくなってしまったのは言うまでもありません。
明日はなぜにシカゴから?と突っ込まれそうな超有名観光地情報をお届けしますので、よろしく。

成田空港で

あと10分ぐらいで搭乗開始です。昨夜業務時間が終了してからいろいろとめんどくさいメールが届いていることを知り、嫌がらせか!と言いたくなりました。でも、私はこれから飛行機に乗るから対応できませんからねぇ〜だ。
シカゴには丘の上の王子様がいるはずなので、アードレー家周辺をうろついてみます。

シカゴ1日目

(ケーブルを忘れたので、写真は帰国してから貼ります。)
会社の出張では(シンガポールより遠くであれば)贅沢にもビジネスクラスを利用させてもらえるため、10時間以上のエコノミーがこれほどつらいものであることを忘れておりました。ほとんど寝ていないというのに、首が痛いし。結局休むのはあきらめて、機内上映で「アナと雪の女王」とか「アメリカン・ハッスル」を見ていました。頭の中は延々♪Let it go, Let it go...let it go, let it go...のリフレイン。シカゴには朝8時に到着したので、なが〜い一日が待っています。今もまだ18時になってないからね〜。不慣れなもので、空港からの電車が、工事か何かで途中行き止まりになっている区間があることに気づかず、「なにこれ、空港との往復運転になってるじゃん!」と慌てて降りて無料シャトルバスに乗り換えたり、いろいろと小さな失敗を繰り返し。本日はあまり欲張らずにシカゴ美術館1か所を堪能することにいたしました。いやぁ、メトロポリタン美術館の規模縮小版か?と思うほどの素敵な収集品の数々で、古代美術(エジプトやギリシャ、ローマなど)と家具や食器など生活に密着した美術品と絵画や彫刻が総合的に展示してありました。ロンドンで言えば、大英博物館+ビクトリア・アルバート美術館+ナショナルギャラリーの1/10という感じでしょうか?なかなかよかったです。足が棒のようですけどね。
シカゴ美術館を代表する名作といえば「アメリカンゴシック」と、

スーラの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」ですよね。

他にもシャガールのステンドグラスとか

去年来日していたと思われるカイユボットの作品に、はっと心打たれました。

シカゴの広葉樹にはまだ新芽が出ておらず、気温も朝8時の時点で8度くらい。街を行く人はコートやフリースを着ていることが多く、まだ冬の終わり〜早春という感じです。サンフランシスコよりは少ないけど物乞いの人が多く、インドじゃないんだから!と言いたくなります。

Refreshしてきます!

懸念点が全くないわけではありませんが、明日から11連休をフルに活用してアメリカに行ってきます。シカゴ(途中ナイアガラの滝に行きます)→ワシントンDC(I技術士さんとフィラデルフィアでチーズステーキ食べます)で博物館や美術館をはしごして、思う存分ワクワクしてくるつもりです。
最近心からほっとすることがなかったので、楽しい旅にします!

完全復活宣言!

ご無沙汰しておりました。ほんとはこちらでgdgdしたかったのですが、「社会人ってほんと愚痴ばっかり」と批判されるのも癪ですから(笑)、前向きなことが書けるようになるまで機会を窺っておりました。おかげでいつもより時間がかかりました。
後ろ向きだった日々(2−3月中旬)はどう生きていたかというと、週末が来るのだけを楽しみに、月曜から金曜は余計なことを考えずにひたすら耐え忍ぶ。土日にようやく息を吹き返す。自身の資質の向上につながるような計画は立てない。立てたら実行するという義務が生じるから辛いのである。中国語を勉強したら中国営業、英語をマスターしたらインド駐在。正直どっちの未来も興味ない。掃除もテキトー、本も読まない。とにかく最低限、会社員としてのdutyを果たすだけ。…しっかし、書いてみてあらためて感じるけど、我ながらあほらしいね、こんな生き方。

立ち直るまで、実生活でいろいろな方に助けていただきました。特にこのブログを読んでくださる方の中では、レクター博士。先日はお呼びだてした割に大した話も出来ずにすみませんでした。ですが、私もやはり、人生は面白いことに「挑戦する」ためにあるのだと思いますので、おそらく新しい道を選ぶことになるでしょう。ドイツ駐在を狙います!つなちゃんも、いつも一緒に美術館に行っていただいてありがとうございます。物知りなつなちゃんの感想を聞くと、一人で鑑賞するより、ずっとためになるし楽しいのです。

さて、前向きになった私は新しい予定をいろいろと立て始めていますよ。全部は公開できないけれど。
GW:アメリカ旅行。Chicago(+ナイアガラの滝)とWashington DCの博物館と美術館を総なめ。
4月から語学放送も新しいプログラムが始まることだし、英語とドイツ語を勉強する。
なんだかあちこち、国内旅行をしてみたい。冬だから行動力が落ちていた、という訳でもないのですが、気分が塞いでいたときにやれなかったことに思う存分取り組みたいですね。小難しい本に挑戦してみるとか。
これまで、自分自身で絵を描くことにはあまり興味がなかったのですが、「印象派を超えて-点描の画家たち」という美術展が大変よかったので図録を購入しました。その中のモネの「サン=ジェルマンの森の中で」を色鉛筆で模写してみたい!という欲求が湧いてきました。この落ち葉が積もる森の風景は故郷にも似て、とても心魅かれるのです。

この木立を抜けた向こうに明るい未来が待っている、と信じて、今日もワクワクして生きていきたいと思います。
皆様もよい人生を!

田舎のゴシップガール

あ、すいません。ガールって年齢じゃないのに、ついショービズ好きなもので、例のドラマタイトルをパクってしまいました。実際はNYが舞台の話だと思いますけど(笑)。私は結構いろんな方と交流があるので、社内でも情報通です。必要なら上海など、別の拠点の仲がよい人からも情報を仕入れます。今の時期なら人事異動が最大の関心事ですが、調べていくうちに、私が提案した新規テーマは採択されたものの、4月からフル稼働とはならず、自分が今のポジションから動けないことはほぼ確定しました。それで、前向きにキャリアを再考しています。
昨日はお世話になった所長の最終講義があると聞き、新宿まで行ってまいりました。例のOさんがまさにD論研究を行った現場です。研究室のメンバーはどう思っているのかと聞いたら、シニア研究員の女性は、「私に言わせれば一言、『バカじゃないの!』で終わりよ。」と剣もほろろ。結構皆さん、論文批判のサイトや2ちゃんねるを見ている様子。Nature論文についての揚げ足取りっぷりが収まるところを知らないが、この研究室とは直接関係ないので、例の上下逆のFigureが使い回されているTissue Engineeringについて振ってみた。すると、所内では公式に説明があったらしく、「ハーバードのテクニシャンがデータを取り違えた」ということになっていると。はぁ?そんな責任転嫁が許されるのか????「と、いう説明を受けたってだけよ。真相はどうだか。」とあくまでも手厳しいご意見。指導教官は一見雲隠れしているようだが、捏造ショックとは独立にご病気で数か月入院の見込み。「九州行きの新幹線に乗ったまま、逃げているわけではない」旨、研究所のHPで発表も考えたが、わざわざアナウンスするのも変なので、学会等には「病欠」としか連絡していないらしい。ただ、やはり生データのチェックを怠っていたり、彼女を理研に紹介したのもこのヒトなんだから責任はあるわな。しかし、組織的に捏造に関わったとは思わないでほしい、とは、ある研究者の弁。「彼女がFirst Authorのときだけ、複数の論文で怪しい部分が見つかるということを考えてみてほしい。」と。話はそこから私がいた時代に怪しかった人の噂になったが、記憶から抹消していたので、名前すら忘れていた。そーいや、全然実験していないのに論文だけ仕上げてきて、先生に「生データ持ってきなさい」と言われ、1時間以上探してもデータの影も形も出てこないって奴いたな。あーやだやだ。こんな人になったらあかんぜよ。神様じゃなくても、誰かはきっと見ているよ。

心は答えを知っている

そう。本当は分かってる、今のままでよいはずがないこと。ただ、心がすっかり怠惰かつ臆病になっていて、しんどいながらも今の状態にすがりついてる、物事が好転するという低確率の機会に期待しながら。仲良くなった人達とも別れがたい。仕事が人生の全てではないとも言えるし。そんな言い訳をしながら沈んでいるのか持ちこたえているのかも分からない船に乗り続けている。ダメだな、これでは。
自分で、自分を救うのだ。
ただ、今紹介されている新しい船がベストではない可能性もあり、そこは要調査。
STAP細胞騒動で過去の論文の画像操作疑惑まで指摘されているOさんの指導教官であったY先生。実は私の指導教官でもあったけれど、とにかく折り合いが悪かった。先方からのパワハラに対して常に復讐の機会を狙う私に対して、温厚なS先生に「Claudiaさん。ここはあなたが大人になって、報復テロは止めなさい。」と諭されたもの。正直なところ、今回インタビューなどで調子こいてたY先生に対し、それ見たことか!と思った関係者は多いと推測するが、いくら嫌な奴でも捏造指示まではしない人のように感じるのよね。現在はショックのせいかどうかは不明だが脳溢血で入院中らしい。まったく、人生は何が起こるか分からないね。
ただ、今更ではあるが、階段を数段抜かしで駆けていった人が足を踏み外して大怪我している間に、一段一段着実に登ってきた人が追い抜いている、というのが人生の真実かもしれぬ。