本を読む愉悦と孤独

最近の私はあまり独りでいることを楽しめない。そんな場合ではないだろ、と思う。時間が経つほどいろんなチャンスを失っている気がして。今日はある研究者とカジュアルなお見合いをしたのだが、いつも終電ぎりぎりまで働き、休みの日にジムで水泳をしていても、仕事であー、あそこの回路設計間違えちゃった、と思うものらしい。疲れきったときには家で寝ているだけのこともあり、ちょっとした空き時間に本を読むことが楽しみ、と言ってたのだけど。会社にそこまで搾取されていいのかな、と疑問が湧いた。こういう人と果たして仲良くなれるのかな、ということにも疑問が湧いた。(笑)自分が追求したいテーマと会社から与えられる仕事は一致しないことが多いから、本当にやりたいことをやるなら起業しかない、と今では思う。
さて。遅ればせながら、「絶対音感」をぱらぱらめくってみた。この本、一時期随分話題になったけど、音楽に関わる人々の人生が垣間見える。あとがきに感動。

プロになるということは、川の向こう岸に立つということです。好きでないとできないけれど、好きだけでは絶対できない。誰にも頼ることはできない。ソロの演奏家なら、一人で多くの人の前に裸で立つ勇気を持っていない限りやっていけない。
音を紡ぎ、自分を表現できる音楽家って幸せですねといわれますが、紡ぐ音なんて見えない、どこにもない。その音を探すところから始めるわけだから途方に暮れるのです。少しも幸せではないです。だけど、最終的には何かの幸せが祈られていて、そのために生きていくのでしょうね。

私は妥協の積み重ねで生きているが、それでもやはり一度は自分がプロだと自信を持っていえるものを探したい。