Stimulus-triggered acquisition of productivity?

昨日からSTAP細胞関連の話題が大賑わいですね。再生医療の研究から離れて久しい私は何気なくネット上の記事を見ていましたが、神戸理研の研究リーダーのOさんは、以前同じ研究所にいて日常的に話をする仲ではあったので、驚きました。雰囲気は早大の学生さんだったときと全然変わらないですけどね。ちなみに今日会社でも、「昔から割烹着きてたの?」という質問ばかり受けましたが、普通に白衣だったと記憶しております。彼女はアカデミックポストを目指して、非常に前向きに研究をしていました。その当時うちの研究所では細胞ソースの研究はあまり推奨されてはいなかったので、今日の飛躍のきっかけが得られたのはハーバードに留学してからでしょう。日本で下積み研究生活に耐えているときでも愚痴の一つも言わず、所長の前では「この研究所で再生医療の研究が出来て本当に、本当に私は嬉しいです!」と感謝の言葉を述べていたので、上からの覚えも大変めでたく、可愛がられていました。研究姿勢には非の打ちどころがなかったですね。ある日のこと、女性研究者の集会から戻ってきたら、なんだかしょんぼりしていました。「会場に行ってみたら東大の人ばかりで。早大卒が研究者になるのは難しいのでしょうか。」としおらしく言ったりして。思わず助けたくなっちゃう魅力のある子なんですよ。研究で大成功しようと思ったら、賢いだけでは不足しており、周囲の協力を取りつける人間力も不可欠。加えて、何らかの形で人脈のあるビッグラボに関わること。Vacantiのラボに行けたのはやはりお金と知名度がある某研究所のコネがあったからです。
今回はマウスでの研究発表だったので、ヒトへの応用が可能であることが証明されてからが勝負じゃない?と思っていたところ、既にサルやヒトでもそれらしき成果が期待できるようですね。京大VS理研で再生分野において競争するのもよいかもしれないけど、協力し合った方が発展が早いんじゃないかなぁと思うこの頃です。
知人の活躍に刺激を受け、自分自身のProductivityを上げようと思ってつけた表題でしたが、リアルに仕事に追われているのでこのへんで。いろいろと比較してみると、先生のいうことをちっとも聞かない研究生活でした。修士のときの反動でしょうけど…。