それでも世界は動いてる

どこにも口が軽い人はいるもので、こちらが聞いてもいないのにびっくりするようなsecretを口走る。本社から商品説明に来たその人は、「Aさんと一緒に仕事をしているClaudiaです。」と私が挨拶した途端に、「あ〜、でもAさんってすぐにいなくなるんでしょ、××へ。」と寝耳に水のことを口走った。部外者のくせに何を知ったふうに、別のAと間違ってんじゃない?と内心疑いつつ、「私は知りません…」としばらくぽかんとしていたのだけど、よくよく照査してみれば、思い当たることはいくつもあるのであった。おいおい、私が異動になる前に上司が異動かよ。実は、××という海外拠点についてはこれまで部長クラスの人と食事などで話すことがある度に、「××にも技術が分かる人が絶対必要だよね〜」とちらちら私のことを見るので、シリコンバレーの方の拠点ならまだしも、××はやめて!と、私は××は嫌いである旨、最大限アピールしていたのであった。おそらく、私の上司も××の人たちとはウマが合わないだろう。しかし、これで上司の無駄な海外出張費をうちの会社が負担しなくてよいとは、なんと効果的な経費削減だろうか。いつも役員のB氏は「上司の目は節穴ではない。少し上司に対する信頼が足りないんじゃないのか?」とスピーチで言う度、私の方をキッと見るので、私がA氏を全然頼りにしていないことを批判しているのではないかと思ったのだけど、良いふうに解釈すれば、何かとA氏との不仲が噂される私を救ってくれたのかもしれないのであった。B氏を信じろ、というメッセージだったのか?どうせなら業務内容も変えてください。と言いたいところだが、上司がいなくなってすぐに私も異動したら、この部は壊滅してしまうかもしれない。しばらくは残ることになるんだろうなぁ…。それでも環境が変わるっていうのはよいことだ!?と早くも新しいボスが気になる今日この頃です。