Les Miserables

シリアスな長編映画なので気力と体力が充実しているときに、と思い、前売り券をだいぶ前から用意していたけれど、ようやく本日観ることにいたしました。私はミュージカルが好きなので、最初のうちは気楽に構えていたのですが、ファンテーヌの「I dreamed a dream」のところで泣けてしまって仕方がありませんでした。あのSusan Boyleがオーディションで歌った曲です。

現在、私の周辺には最近の小説に散見されるような分かりやすい貧困はないのですが、相変わらず労働環境は過酷なままで、肉体や精神をすり減らしながら働いています。必ずしも自分の価値観を実現するための仕事ではなく、a job that pays the rentです。いつの世も生きることはたやすいものではなく、四苦に耐えながら、未来へと希望をつなげる、そんな偉大なる繰り返しをフランス革命から現代まで変わることなく人類は行ってきたのだな、と思うとこれはもう泣くしかないでしょう。でも、そんな人生できらめくものがあるとすれば、「愛」ですね。神への愛、職務への愛、民衆への愛(博愛)、同志愛(友情)、親子愛、男女の愛。いろいろな愛の形を見せてくれるのが、この映画および原作の素晴らしいところだと思います。感動をありがとうございました。