接待その後

それでまぁ、これは仕事で顧客をもてなすようなものよね、きっと。と割り切って時間を過ごすことにしたのだけれど、2人の関係に未来が見えない。何かお互いの本質に触れるような深い会話もない。各航空会社のエコノミーシートのピッチなんてどうでもいい。きっついなぁー、早く時間が経たないかしら、というこちらの本心が見えぬように亜弓さんばりの氷の微笑で言葉だけを紡ぐ会話マシーンと化した数時間であった。
それなのに「また会いたい。」とか能天気にいうのは、私の抜群の演技力のせいなのか、相手が鈍感なせいか、あるいは鈍感を装っているだけなのか。真実は奴だけが知る。だけど、さようなら。