演技をする女と男

巷ではガラスの仮面の新巻が発売され、私も姫川亜弓さんの演技を参考にしつつ、日々を生きております。最近、遠方から客人を迎えました。わざわざ交通費をかけて私に会いに来てくれるのだから、よっぽどしゃべりたいことがあるのだろうと予想していたのに、全く自分から話題を提供してくれません。沈黙恐怖症の私は、どーでもいいことをあれこれ並べ、私が過去にその方に推薦した観光地やお菓子の感想をまだ聞いてなかったよね〜と振ったところ、「メールに書こうと思ったけど、言葉にならなかった。本当に素晴らしいものを言葉で表すことは難しい。」と、白々しい言い訳をするのですよ。こいつ信用ならね〜な、と思いつつ、サービス精神旺盛な私はイロイロと話しかけていたわけです。しかしやっぱり堪忍袋の緒が切れそうになることもあるわけですよ。「ねぇ、全然しゃべってないじゃない。たくさん話そうって言ったのそっちでしょ?」と攻めてみたところ、「緊張してるんです。」と返答されました。「あのさー、ここで緊張してどうすんのよ?」「いやぁ、あなたのような美人を前にしたら緊張して話せなくなってしまいます。」だってさ。「お世辞は無理して言わなくていいから。」
「僕はお世辞など言わない人間です。」
相変わらずウソクサいなぁと思いつつ、場を盛り上げるために話し続ける私なのでした。もう勘弁してよー。何様のつもりだよー。男性の皆様、くれぐれも相手が居心地悪くならない程度のサービス精神を発揮してくださいませ。
〜明日につづく。