ミラノ、愛に生きる 〜他人の目を忘れてこそ、本気の愛?〜

久々に合コンの幹事を務めました。○○士という資格を持つ男性と巡り会いたいという税理士の女性のために、弁理士さんをかき集めていただいて。わざわざ札幌からの参加者もいるほど、一部の方にとっては真剣度の高い飲み会でした。そして。「僕は税理士さん担当」と力が入っている札幌の弁理士さんはその年齢にしては驚くほど純朴な人で、終始にこやかな笑みを湛えつつ、人の顔を逃げ場がないほどじーーーーーーーーーーっと見つめるのです。そのような困った癖を除けば、女性陣の誰からも好感度の高い爽やかな青年だったと思います。ただ、やっぱり税理士さん一直線な彼は、2次会のお店を一緒に探している私に向かって、「△△さん(税理士)って本当に魅力的な方ですね。僕、本当に今日札幌から来てよかったです。」と真顔でしみじみとのたもうのでした。他の女性達をほっぽらかしてその台詞はないだろう?と思ったものの、あまりにも率直な珍しい生き物に遭遇してしまった私は、口こそ閉じてはいたものの、ぽか〜んとあっけにとられたのでありました。そして仕方なく、応援する約束をしてしまっただよ。2次会でも2人だけの世界が出来ていて、他のメンバーが話しにくいことこの上なし。帰りの方向がたまたま一緒だった私に、「まず見たときにピンとくるものがあって。話してみて、ますますいいなぁと。」と力説する彼。【何なら私ともう1軒いかがですか、ぐらい言って場を乱してやれ!】という強烈な助言をくれるG術士の兄貴の言うことには従わず、電車の中の限られた時間でできるだけのアドバイスをしてあげましたとさ。いい人どまり。私はそこまで自分を見失えないわ〜。
ただ、なんだかとても刺激を受けて、私のことをここまで熱心に思ってくれる人を探す努力をしなくてはならん、と考え、さる既婚者に応援を要請しました。さらに、自分自身のモチベーションアップのために、表題の映画を見に行ってきたのですが、愛ってこんなに唐突に始まるものかしら?私はおそらく自分の実の息子の苦悩を放っておいて、恋人との密会に励むことは不可能だし、そうしたいとも思いませんね。本来の自分自身を取り戻せて束の間は幸せだったかもしれないけれど、結局息子を失い、家族や財産を失い、恋人のもとに疾走するしか道は残されていませんでした。自分の家族に対しても取り繕うことが出来ないほどの熱情。私はそこまで自分の欲求を追求することに夢中になれていないですね。そこを乗り越えたときに愛する他者と新しい自分に出会えるのでしょうか。