気づけば12月。異国の地で我何をか思ふ。

シュツットガルト朝9時。ドイツ語は話せないけれど、ドイツは好きだ。特に岩塩つきのパンが。
行きの飛行機の中で、少し眠ってからはっと思ったのだが、もう私の人生の中で、どうでもいいことやくだらないことに割いている時間はないということだ。もっと読みたい古典の名作、探求したいことがあるのに、日々の仕事のストレス解消と称して安きに流れ、家ではグダグダ、読んでも読まなくてもさして影響もない本ばかりに逃避して時間つぶし。こんなことで残りの人生の時間が過ぎていくのは耐え難いと思った。「本当にやりたいことがあるなら、今それをやっていなければおかしいだろう?」と厳しく言い渡された院生の頃を思い出し、やるだけのことはやってみる。案外自分が決めるだけのことのような気もする。
何をすることに価値があるのか、欲望が多様化した先進国でそれを見つけるのは難しい。だからまだ基本的なことが充足していない発展途上国の支援に意義を見出す例を最近よく見る気がするけれど、それはそれで問題の先送りではないかと考える。衣食が足りているときに、人はどう生きるべきか。自分なりの回答を見つけたい。同じような意識を持つ方と勉強会とかだべりの会を開催してみたい。