かげろうが羽化する部屋で

副題は「真夏のミステリー 消えたメダカの謎」です。当初の予定では、メダカだけを慈しみ育てるはずでしたが、水草投入時より予想外に生態系が豊かになってしまった我が家の水槽。ガラス表面の藻を食べてくれるというイシマキ貝を無料で手に入れられたのはラッキーと思ったのもつかの間、やつらは毎日毎日メスのメダカが水草に生みつけた卵を片っ端から食べていくのでした。これでは、永遠にかわゆい稚魚にお目にかかれない!と危機感を抱いた私は、ある日、メダカから卵を取り上げて、別の小さな鉢に移しました。3週間ほど大切に育て、体長5mmを超えたところで、ここまで大きくなればメダカ同士の共食いもなく、貝からのアタックもこなせるだろうと思い、親達のもとへと返しました。毎朝、エサの時間に顔を見せない稚魚たちは、下の方の水草の影に隠れているのだろうと都合の良いように解釈し、時は過ぎていきました。しかし、あれ、6匹入れたはずの稚魚が1匹しかいないのでは?おまけに親メダカも1匹足りないよ、と異変に気付いた私は、水槽の下の方に死体が転がっていないかどうかを注意深く調査したものの、何も見つからず、変だなぁ…と観察を続けたところ、水草の茎にじっとしがみついているとんぼだかなんだかの幼虫を見つけたのでした。急いでネットで調べると、こやつらは肉食で小魚を食べてしまうこともあるらしいことが判明しました。招かれざる客。君が犯人だったとは!これ以上うちのメダカに手を出すなら、こっちにも考えがあるぞよ。
翌朝、朝日のあたるカーテンに一匹のかげろうがとまり、ゆっくりと羽を乾かしているのを目撃。さては私の実力行使計画を悟って、さっさと羽化したのやね!?自然界は敵だらけ。生き物を育てるのもなかなか大変です。

○作家のおやつ

作家のおやつ (コロナ・ブックス)

作家のおやつ (コロナ・ブックス)

昭和を代表する作家達は文筆活動のかたわら、何を食していたのでしょうか?犬島旅行中に見つけたこの本に惹かれて、順繰りに興味を持ったおやつを私も試してみています。「美術空間散歩」文学部のイベントは作家ゆかりのレストランや喫茶店で読書会をするのもいいかもね!とりあえず今日は池波正太郎が愛した、神田の「万惣フルーツパーラー」で名物のホットケーキを食べてきました。濃厚なメープルソースに、とても幸せな気分に浸れました。